今回ご紹介するのは、入居者が浴室のタイルに洗剤跡を残してしまい、退去時のルームチェックでダメージと判断され、71,489バーツの修理費が請求された事例です。物件には大理石調の高級タイルが使用されており、その表面に洗剤の原液を直接かけて放置したことで跡が残り、結果としてタイル張替えが必要と判断されデポジットから修理費が差し引かれる形となりました。

床面のタイルに残る洗剤の跡

壁面のタイルに残る洗剤の跡

今回のダメージが発生した原因としては、複数の要素が重なっており正しい知識を持つことで十分に防げるものです。

第一に、タイの洗剤を原液のままタイルに掛けて放置してはいけないという点があります。日本で一般的なカビキラーは塩素系で、タイルに吹きかけて少し置いてから洗い流すという使い方でも基本的には跡が残りにくい仕様です。しかしタイの洗剤には酸性・アルカリ性の強いタイプが多く、原液をタイルに直接つけたまま放置すると、表面が化学反応を起こし跡が残る可能性が高まります。そのためタイでは原液をタイルにかけるのではなくスポンジに付けて擦り洗いする方法が安全です。

第二に、タイの洗剤は日本製よりも強めであることが挙げられます。タイは日本以上に水垢や湿気が強く、浴室の汚れも重くなりがちなため、水垢向けの強い酸性洗剤や、カビ・ヌメリ取り用の強アルカリ洗剤が一般的に販売されています。この強力な成分がタイルのコーティングを侵食したり、光沢を失わせたりすることがあり、放置時間が長くなるほどダメージが大きくなります。利用する際は放置せず、すぐに洗い流すことが重要です。

第三に、タイルそのものの素材も影響します。バンコクの高級物件では、大理石調タイルや鏡面ポリッシュ加工タイル、セメント系タイルなど、美しい見た目の反面酸・アルカリに弱い素材が多く使われています。このようなタイルは強い洗剤に対して非常に敏感で、表面が溶けたように見えたりコーティングが変色したりすることがあります。これは汚れではなく化学変化であり、一度起きてしまうと元に戻せません。したがって、日常の掃除でも慎重な対応が必要になります。

このようなトラブルを防ぐためには、洗剤の原液を直接タイルに撒かないこと、スポンジに取って塗布すること、長時間放置しないこと、そして中性または弱アルカリ性の浴室用洗剤を使用することが重要です。また「水垢用」「排水口用」「強力クリーナー」「トイレ用漂白除菌」などの洗剤を浴室の壁や床に使用しないだけでも、多くのダメージは回避できます。洗剤を買う際にはよくパッケージのイラストなどを見て、何用の洗剤なのかを確認して購入する必要があります。

今回の物件はデポジットが20万バーツで、修理費71,489バーツが差し引かれ、128,511バーツが入居者に返金されました。当社では入居者の過失ではありますが保険が適用されるべき案件として、71,489バーツを立て替えました。しかし保険会社からは「壊れていないため保険適用外」と判断され、ほとんど返金されませんでした。

オーナーから入居者へ返されたデポジット費用

当社から入居者へお支払いした修理費用

それでも当社は入居者を守ることを最優先としてサポートを行っています。また今回のようなケース以外にも、退去時に理不尽なダメージ請求でデポジット返金が拒否された場合には、当社が全額負担する制度を整えております。他にもご入居中に本来オーナーが対応すべき故障やトラブルで費用請求を受けた場合も、当社が代わりに負担するなど、安心して暮らしていただける環境を提供しています。

ご入居からご退去まで、すずき不動産はお客様に寄り添い続けます。バンコクで安心して暮らせる物件をお探しの方は、ぜひお気軽にご相談ください。